【ものづくり】の記事の実践:海外製造会社の経営を担当して学んだこと(3)従業員の意識改革

ものづくり

ものづくりに関する記事を書いてきました

その一部です

「ものづくり」保存版
長年モノづくりに従事し、考えてきたことをブログにしました モノづくりにかかわる皆さんの仕事に少しでもお役に立てれば嬉しく思います

今回、記事に書いてきたような考えをどのような経験をもとに自分の中で構築し、実践してきたか、自分の仕事を振り返っています

前回の記事で、初めて海外製造工場に赴任し生産現場の改善活動を通じて学んだ製造現場改善の基本的な考えについて書きました

今回は、現場改善に必要な従業員の意識改革について学んだ経緯についてです

(参考)

下記は、ものづくりに関するプロフィールです。参考まで

メーカーで「モノづくり」一筋に努めてきました
入社以来、設計~商品企画・経営企画~海外工場経営(タイ・マレーシア)の仕事に従事し メーカーでのものづくり一通り経験してきました。 この経験を読者にお伝えし、少しでもお役に立ちたいと思いブロクを書いています

私のこれまでのものづくりに関する記事は下記の観点で書いてきました

①開発が意識するべきこと

②工場の生産性を上げる

③多様性を受け入れる

④現場力強化

このうち ①の開発に関する記事は、海外赴任する前、開発業務にかかわりながら自分で考えてきたことが中心です

②③④については、海外製造会社に赴任してからの経験から学び、自分なりに到達した結論をまとめたものです

現場改善に進めるにおいて必要なこと

最初に赴任した製造会社の現場改善のスキルを学ぶために、寮の後輩でもあった先生にお願いして現場指導をしてもらう中で、学んだことを先の記事に書きました

【ものづくり】の記事の実践:海外製造会社の経営を担当して学んだこと(2)製造現場の改善活動
今回、記事に書いてきたような考えをどのような経験をもとに自分の中で構築し、実践してきたか、自分の仕事を振り返っています。今回は、最初の拠点で製造現場の改善活動をする中で学んできたことです。

ただし、スキルだけ学んでも、現場活動が進むとは限りません

スキルに加えて、従業員が改善の必要性を理解し自ら動くことができる文化を作る必要があります

以前【改善活動が継続する文化の醸成】というタイトルで記事を書きました

【改善活動が継続する文化の醸成】について考える
現場での改善活動はどこの製造現場でもトップの方針として必ず上げられる方針です。そして、取り組む現場も多いかと思いますがなかなか定着しません。定着するためには何が必要か。結論として、最終的に「トップの意思」 「教育」 「評価」この三つではないかと考えています。

この記事の中で、必要な要素3点

「トップの意思」 「教育」 「評価」

を上げています

そして「教育」については「スキル教育」「改善マインド教育」の二つがあると思っています

「スキル教育」についてが前回の記事になります

スキルに加えて

従業員が改善の必要性を理解し自ら動くことができる文化を作るためには「改善マインドの教育」が必要と感じたのが、このタイミングでした

このことに気づいたのも、中国の製造会社の総経理をしていた先輩のアドバイスがきっかけです

「現場力強化の研修をしている。いい先生なのでケビンさんにも勧める」

という話だったので、その時はその必要性について十分理解しないままその先生に指導に来てもらうことにしました

「現場力強化研修」の中で学んだこと

先生に来ていただき実施た「改善マインドの教育」を「現場力強化研修」と呼び実施しています

この先生との出会いは私の人生観も変えるくらい大きな出来事でした

人として、経営者として、サラリーマンとしての未熟さに気づくことができ、私の仕事のスタイルを変えることになりました

先生と最初に出会ってから10年以上経ちますが、いまだに定期的に相談に乗っていただいています
(先生の好意で無料です)

今はやりの「コーチ」ってやつですね

具体的に学んだことは、私の記事中で「現場力強化」のカテゴリーの中の記事を参照ください

極めて簡単に言えば、

・トップの方針に基づき

・課題を設定し

・PDCAを回して課題を解決し

・これを繰り返し、仕事の標準のレベルを継続上げることで現場力が強化され

・会社の競争力が向上する

この仕事の基本を従業員が理解してもらうことが成長のベースになると信じています

これ以来、新しい赴任地に行く度にこの考え方の「改善マインド教育」を経営の最優先として取り組んでいます

これがないと、いくらスキルを教えても実行は難しいです

従業員教育の前提になるもの

実はこの先生は現場教育の知識以外にたくさん教えていただいたことがあります

全部書ききれませんが、二つ上げます

そのひとつ目が

(1)伝えることは聞くこと

これを意識することにより、現場でのマネジメントがスムーズに進むようになっていました

ある程度人の上に立つ立場(管理職)になってから、長く「自分の言うことが部下伝わらない」ことに悩んでいました

先生に従業員教育をお願いしそのスタイルを見た時に

「自分の言うことが伝わらないの、私が相手の話を聞いていないから」

これに気づくことができました

先生は、何を話しするにしてもまずは相手の話を聞きます

横で先生の問いに対する従業員の答えを聞きながら「こいつ、何分けわからん事言うとんねん」とイライラしている中でも、先生は常に笑顔で話を聞きます

そして、すべての話を聞いた後、相手の1話を否定することなく、伝えたいことをやさしく話します

それにより、従業員の聞く姿勢は明らかに変わったのを感じました

当時の私は超ガミガミオヤジで、自分の思いと異なることを言われたら、話を遮りすぐ怒りモードになっていました

これでは、誰も自分の話聞かんわな

これに気づけたことは非常に大きかったですね

とはいえ、すぐに行動が改まったわけではなく、人の話を聞き、決して怒ることなく人に思いを伝えることなく話ができるようになるには5年以上かかったと思います

この点は、後に出会うもう一人の先生にも学ぶことができたと思っています

まとめ

もう一つ、この先生によって気づくことができたことは、次回の記事にさせてもらいます

今回の記事は

・現場改善には「スキル」「改善マインド」の両輪を学ぶことで成り立つ

・この両輪に良き先生を得ることができた

をお伝えしたく書きました

皆さんの参考になれば非常にうれしく思います

  1. ↩︎

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