タイの洪水の話(7)ようやく復旧開始:みんなホントに頑張った

ものづくりの話

2011年10月 私46歳の時、タイですごい洪水があり、

この時、担当していた工場も被害にあい、建物の中で約1.6m浸水しました

水が引くまでに、約2か月

その後、多くの人の努力で、工業団地内で最速の復旧を行うことができました

洪水~復旧までの経緯とその中で経験したこと、学んだことをブログに残しています

タイの洪水の話(1)工場浸水まで:日本の常識とタイの常識は違う
2011年10月 タイですごい洪水がありました。私の担当していた工場も約1.6m浸水しました。洪水の経緯とその中で経験したこと、学んだことをブログに残したいと思います。今回は洪水の情報を聞いた時から、浸水まで。

今回は浸水から約50日、ようやく水が引き復旧のために工場の中に従業員を入れることができました

ここから、ようやく工場復旧の開始です

水が引き始めました

浸水から、1か月くらい経った11月半ばから水が引き始めました

なぜか、

日本からの支援隊がきて、大量のポンプで水を抜いてくれたからです

なぜ水が流れないのか大変疑問に思うのですが、排水機能が全く役に立っていない状況だったようです

高低差の少ないタイの平野部は、自然に水が流れません

ですので、ポンプで水を下流へ流していきます。

今回のような洪水でなくても、ポンプの排水能力で水の流れが決まるので、その排水能力以上の雨が降ればすぐに道路に水が溢れてきます

その排水設備が完全に機能していないようでした

そこに日本からの支援が来てポンプで排水を始めて、ようやく水が引き始めた次第です

こんな感じです

この横で、日本からの支援の方が、のんびり監視しておられました(写真は撮りませんでしたが・・)

工場の掃除開始

12月7日(浸水したのが10月18日)、ようやく陸路で工場に社員たちと共に工場に入りました

工場の中はこんな感じ

中のものを外に出すところから始めました

この後、12月16日 約1週間後でここまで進みました

保険の交渉に1年以上かかり、こんな感じでの保管が1年続きます

設備の搬出も進みましたが、保険の交渉が終わるまで、通路に保管です

ちなみに、設備は全く使えず、修理不能でした

ごみ捨て用の車も登場です

従業員たちも、ほんと頑張ってくれました

すごいスピードで掃除が進みました

発電機登場

掃除は進みましたが、電気設備の復旧はまだまだです

そこで登場したのが発電機

大きな機械を動かすのは無理ですが、照明や小さな治工具を使うのには十分です

家庭用の小さいのではなく、産業用のでかいタイプ

こんな感じ(実際に使ったのとは異なります)

すべての工場で必要なものなので、各社取り合いです

早期に手配を進めて、かつ復旧活動を早く始められたので、手に入れることができました

レンタルたかったのですが、レンタル会社にそんな余裕もなく、購入

電気設備復旧後は、すべて売却しました

電機があればできることが一気に増えます

まずは、浸水していない2階での生産開始です

2階部分が狭く、多くの生産はできませんでしたが、それでも、大きい出来事でした

1階での生産開始

1月20日ごろ、1階の掃除もほぼ終わりました

さぁ、生産準備開始です

製品組み立て用の作業台の作成です

1月の半ば、設備も少しづつ入ってきました

早期に発注決断をしたのが活きました

組み立て用の作業台も準備できてきました

2月からついに電気設備の一部が復旧し、待望の生産開始です

やっとやっと、ここまでたどり着いた感じです

まとめ

水が引いて、工場の掃除、設備の搬入、電気設備等の復旧を経て、浸水後3か月半かかって、生産を開始することができました

この辺りは、事前の準備を従業員、ゼネコンの皆さんが完璧にしてくれていたので、想像以上にスムーズにでした

多少、設備の納品が遅れたり、細かなトラブルはありましたが、水が引くまでにバタバタに比べればかわいいものでした

従業員の頑張り、設備をどこよりも早く発注し準備してくれた設備担当、そして、建物の普及を確実にかつ迅速に行ってくれたゼネコンの人たち

感謝感謝です

しかし

「待望の・・・」と書きましたが、感傷的になる時間もなく、これからがまた大変でした。

生産が始まったとはいえ、まだ全体の20%程度です

ここから、またいろんな問題は襲ってきました

次は生産能力を拡大する過程での話です

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