定年退職した工場長にヒアリングをしました

ものづくりの話

今の会社に赴任して4年半、半年ほど前に定年退職したローカルの工場長に話を聞きに行ってきました

目的は

・私(社長)の方針をなかなか実行しようとしなかった理由は?

・退職前になって、私の方針を実行でするようにになった理由は?

を聞きたかったから

そこで気づいたのは、

・お互いの常識の違いにより相互理解ができず方針が定着しない不幸

・自らフィードバックの重要性

ヒアリングに行った背景

私、異動します

4年半働いたタイから、マレーシアの工場へ

今の工場で社長として勤めが終わり、次の新しい仕事へ行くタイミングで今の工場での仕事の振り返りを自分なりにしてみました

◯一番、歯がゆく思ったのが

工場の現場に私の思いが伝わらず工場の改革が進まなかったこと

◯いい意味での変化

工場長が退職する半年くらい前から、急に現場の活動が進みだしたこと

この疑問に対し自分なりに考えてきましたが、

思い切って、退職した工場長にこの疑問をぶつけることにしました

社長方針が伝わらない現場とは

赴任当社、製造の現場を見て正直びっくりしました

・日々の生産計画は守らない

・月次の生産計画も守らない

 総数は守っても、品種別は守らない=お客様が求めているものではなく、自分たちが作れるものを作る

・各工程で品質を保証しない(平気で後工程に不良品を流す=最終検査で止めればOK)

・月末部品在庫を無理やる減らすため、毎月月初の生産が止まる

・不良品は手直して良品になれば不良とカウントしない

等々、私のの経験の中でのモノづくりの常識からはかなりかけ離れた状態でした

これを是正すべく

・生産計画の重要性

・品質の重要性

および、それを認識して改善を実行する手段をいろんな場面で伝えてきました

しかしながら、その方針・考えが一向に実行されない

実行されても中途半端

あるべき姿から程遠いものでした

お願いしていることは、生産現場として基本中の基本

実行できるかは別問題としても、意味を理解するくらいはできると思いこんでいました

毎日、生産計画の達成のフォロー会議を実行ししましたが、

未達の原因を明確にしようとしませんし、

必然的に対策もいい加減です

明らかに、「生産計画未達は当たり前状態」でした

改善するべき手は打ってきました

こんな状態を私も放置してたわけはなく

・課題解決、PDCAの廻し方

・ローカルコンサルによる現場指導

 (日本からの指導より、ローカル同士の指導のほうが理解しやすいと考え)

・日本人若手品質人材を現場導入し、日々の不良撲滅会議と対策フォロー

・改革先行工場からの指導

 先行している他の工場から指導に来てもらいました(これは日本人)

のような、活動をおこない、少しずつ変化は感じるものの、あるべき姿にはほど通し状態でした

大きな変化を感じたとき

こんな時間が3年以上過ぎたタイミングで、いつもと違う大きな変化を感じました

月次生産計画を達成できそうに状態にあったとき

今までなら、出来な理由を並べるだけであった製造メンバーが

「今月は、〇〇の理由で生産が遅れています

しかし、◻◻の手段で、〇〇台まで挽回します

ただ、◯◯商品の〇〇台だけは今月生産できません

来月3日までには生産し出荷します」

のような報告をするようになってきました

このときは

「こいつらやっと、オレの言うことがわかってきたか」

程度の認識で、その背景を考えることをしませんでした

今思えば、彼らの変化をしっかり認め、その背景を語り合うべきでしたが、

異動が決まったこのタイミングで、背景を分析する必要を感じた次第です

移動先の工場も、私が育った事業部とは全く異なる商品を作っており

親元の文化も異なり、今の工場に赴任したときと同じ悩みを持つかもしれないと感じたからです

退職して別の会社に勤めてる元工場長に会ってきました

久しぶりにあった工場長はとても元気そうで、明るい雰囲気で元気そうでした

このとき、「こいつ結構ストレス感じて仕事してたんちゃうかぁ」

って、まず感じました

質問事項は2つ

・オレが赴任したとき、オレの言うこと理解できたか?

・なんで、辞める前3ヶ月くらいから、報告・行動が変わってきたのか?

以下元ローカル工場長のコメント

・最初、ケビン社長の言っていることは、

 今まで教わってきたことと全く違って、理解できなかった。

 (先に述べたように、当時私は、モノづくりの基本を言っていたつもりなので、

 「理解できない」 とは、全く想像していませんでした)

 私が言うような話をした日本人はいなかったようで、私は唖然としてしまいました

・会社を辞める半年前くらいから、現場メンバー含め本人も理解できてきた

 つまり、3年以上必要だったということ 

・理解する過程で、多くの教育をしてもらったことが大きかった

 急に理理解できたわけではない

 今までの積み重ね

 特に、現場のスパーバイザークラスに直接トレーニングたことが

 大きい。それで、製造課長も仕事がしやすくなった

 (やってきたことはムダではなかったようです)

・「トラブルが多くボトルネック担っていた設備の撤去=人での組み立て」

 を今まで提案しても、今まで日本人は誰も承認しなかったが、

 今回(変化を感じる少し前)ケビン社長は受け入れた

 (生産がスームーズになり始め、すごい嬉しかったようです)

 (今まで、「せっかく投資した設備を使わないのはありえない」考えだったようです)

・少しづつ、成功体験も得ることができ、自信を持てた

以上のようなコメントが帰ってきました

退職して半年近くが立ち、素直に話せたのか

いや、私の聴く姿勢がなかったのかと反省しました

ヒアリングによってわかったこと

今回のヒアリングで、一番感なければならないこととして

お互いの常識の違いにより相互理解ができず、方針が定着しない不幸

そのためにも、相手の話をよく聞き、自分の考え方のギャップを認識しなければなりません

そのギャップを埋めるべく、丁寧に必要なら時間をかけて話し合う

この認識が甘かっために多くの時間をロスしてしまいました

タイでゴルフしていたとき

何かを食べようとして「スプーン」を願いしたら

「3番ウッド」を持ってきたって冗談もあるそうです

考えていることのバックグランド、前提が異なるとこんな事が起きます

自らフィードバック

この話を、知り合いに話ししたら、私の行動は

「自らフォードバック」

と言うようです

仕事でフィードバックは重要な活動

しかしフィードバックはネガティブな話になりやすく、人に面と向かって話しにくい

よって、上司。部下、同僚関わらず、自ら話しを積極的に聞きフィードバックすること必要

と、いう事のようです

今回私は、異動をきっかけに、話の必要性感じ、工場長がすでに退職してたこともあり、話を聞く気になれましたが

通常業務で内で、どこまでできるか、次の職場でチャレンジします

まとめ

今回、異動を機会に

「自らフィードバック」を行い

非常に有用な話ができました

自分の仕事について、

人にヒアリングをし、新しい気づきをもとに、仕事の方針や方法を修正していく

皆さん、いかがでしょうか

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