マレーシアに赴任して2年たちました
マレーシア人のうち約70%をしめるマレー系の人たちはほとんどがイスラム教徒です
いま、イスラム教徒にとって大切なラマダン(断食をする月このと)です
ラマダン中に、日本人では見ることがない光景をみて、少し驚いたので紹介します
世の中まだまだ、知らないことは多く、「自分の基準だけでモノを見てはいけないなぁ」と感じた話です
ラマダンとは
ラマダンはムスリム(イスラム教徒)の人がある一定の期間、日の出から日の入りまで水を含めた飲食を一切絶つ期間です
今年2023年の場合は、3月22日から4月20日までの約1か月
この期間は毎年異なり、1年で1週間程度、前に進んでいるようです
(月の状態で決まるようです)
ちなみに、私のイメージですが、この期間中のムスリムの皆さんは、仕事はまず残業することなく帰宅し、日没と同時に家族一緒に一気に食事しているようです
ラマダン期間が終了すると「ハリラヤ」という、ラマダンが終わったことを祝うお祭りがあります
弊社は長期休暇を取るようにしています
イスラム教のこと詳しく知らない私が、いい加減なことを述べるのもよくないので、この辺にしておきます
ラマダン中の仕事
日中、一切飲食をしないわけで、やはり仕事には影響します
私は工場に勤めているのですが、この期間どうしても生産性は低下します
特に、ラマダンの初期は結構皆しんどそうに見えます
慣れてくるとそうでもないようですが、この期間は残業もしてもらえないので、工場の生産としてはどうしても減少し、お客さんへの納期が遅れがちになる悩みがあります
また、赴任間もないころは
「ラマダン中はマレー系の人たちの前で、食べたり飲んだりするのは控えるように」
と言われたりしたのですが、実際見てみると、中華系の人たちは普通に飲み食いしているので、今ではあまり気遣いなく飲み食いしています
ラーメン屋にて
ちなみに、ムスリムの人たちは宗教上の理由で豚肉を食べません
ですので、スーパーで豚肉および豚肉を含む食品の売り場は完全に分かれていてレジも別です
そこで働く人は外国人労働者が多く、一部中華系です
ですので、レストランで豚肉およびお酒(ムスリムはお酒も飲みません)を出さない店も多いです
その店の一つで、私のアパートの前に鶏肉ベースのラーメン屋さんがあります
油ギラギラのラーメンが好きな私は、その店が開店してから長らく行っていなかったのですが、一度試して以来、そのアッサリ味が気に入ってしまい、それからちょくちょく通うようになりました
何事も、食わず嫌いはよくないですね
ほんで、ラマダン中ある時、そこでランチを食べていたらムスリムのご家族が入ってきました
「あれ??? ラマダン中にランチ食べるの??」
とかなり不思議に思いながら、失礼ながら様子を見てしまいました
普通にラーメンや水をオーダーしてますし、
「ムスリムの人でも、食べる人は食べるんや~~~~」
みたいな感じで見ていたのですが
実は、私はムスリムの人たちに非常に失礼なことを思ってしまっていたようで
なんと、子供たちだけそのラーメンを食べ、大人たちはそれを見ているだけ
水にさえ口をつけていませんでした
私の娘・息子たちが子供ころ、一緒にレストラン行けば、隙あらば子供たちの分までとって食べていた私にすれば、超驚きの光景でした
子供たちが食べているのを笑顔で見ているだけの親の姿に、少々衝撃を受けた次第です
ムスリムの人にとっては当たり前のことかもしれませんが、私にはまったく想像もつかない光景でしたので、ブログに残すことにした次第です
まとめ
まとめと言うほどのことではないのですが、
海外では、日本人の常識では想像できないことは、いっぱいあります
海外生活が長い私ですが、今回の出来事は、結構驚いた部類の出来事でした
やはり、日本の常識で何事も判断しない習慣は、海外では大事です
ちなみに、今までで一番驚いたことですが、
タイで大洪水で工場が水没したとき、日本での代替え生産をするために、タイ人の従業員を日本に派遣することを断った時です
「多くの従業員の家が水に浸かっているいるとき、日本に長期出張は無理」
と判断しました
後で聞くと、「なんで日本に行かせてくれんかったん」とかなりタイ人に残念がられました
自分の基準で判断したことを非常に後悔した出来事です
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